小規模製造業だからこそ導入がスムーズ!システム導入で生産性の向上やDX化を実感できます。
目次
DXは大企業だけのものではない
最近、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉を耳にする機会が増えました。しかし、多くの小規模製造業の現場では「ウチには関係ない」「大企業の話だろう」と感じているのが正直なところではないでしょうか。日々の業務に追われるなかで、新しい取り組みを考える余裕がないという声もよく聞きます。
しかしながら、実のところDXの効果を一番実感できるのは小規模製造業です。改善すべき点が目に見えている分、手を打てばすぐに成果が表れます。さらに、意思決定のスピードが速く、経営者の判断ひとつで会社全体が動ける柔軟さがあるのも大きな強みです。
小規模製造業に残るアナログな課題
小規模製造業の現場を見渡すと、受注から生産、納品までの流れの中で紙の帳票やエクセルでの手入力、口頭でのやりとりが今も多く使われています。こうしたアナログな管理方法は情報の行き違いや作業ミスを引き起こしやすく、納期の遅れやクレームにつながる原因となっています。また、担当者ごとにやり方が違い、業務が属人化してしまっているケースも少なくありません。業務の属人化は情報共有の不足だけではなく、担当が離職時の業務停滞や将来的な事業承継でも問題となってきます。
DXがもたらす業務改善とスピードアップ
こうした課題を解決するのがDXです。たとえば、作業指示や進捗管理をシステムでまとめて管理すれば、担当者が不在でも業務が止まることはありません。在庫や工程の状況をリアルタイムで把握できるようになれば、営業担当がすぐに納期回答できるようになり、顧客対応がスピーディになります。こうした対応力の向上は取引先からの信頼にもつながり、新たなビジネスチャンスの拡大にもつながるでしょう。
利益を守り、増やすためのDX活用
さらにDXは、利益改善にも大きく寄与します。これまで感覚で判断していた原価や利益をリアルタイムで「見える化」することで、採算が合わない受注を事前に防げるようになります。利益が出る仕事に集中できるようになれば、経営の安定にもつながりますし、従業員のやりがいにもつながります。
小規模だからこそ変化にすぐ対応できる
小規模製造業がDXに取り組むべき最大の理由は、「変化にすぐ対応できる」ことです。規模が小さいからこそ、大企業のように複雑な調整を必要とせず、社長の一声でスムーズに導入が進められます。従業員全員が一体となって変化を感じながら取り組める点も、小規模ならではの強みです。
小さな一歩から始めるDX
すべての業務をいきなりデジタル化する必要はありません。たとえば、工程管理や作業日報の電子化など、手の届く範囲から始めるだけでも効果は十分にあります。DXは特別な取り組みではなく、日々の業務改善の積み重ねです。まずは一歩踏み出し、成功体験を積み重ねることが、やがて大きな成果につながります。
しかし、販売管理、工程管理、在庫管理、原価管理など別々のシステムを導入することはおすすめしません。別々のシステムを導入するとそれぞれにマスタが必要となり重複が発生します。また、管理会計上必要となる数値を計算したいときにも、それぞれのシステムからCSVでデータをアウトプットして、エクセルで結合するというような手間が発生してしまいます。導入するなら、少なくとも販売管理から原価管理まで統合できるシステムをおすすすめします。
FactoryAdvanceは販売管理、原価管理、工程管理、在庫管理、集計機能を統合したシステムです。そして、全てを同時に使い始める必要はありません。部分的に使い始めることが可能なシステムになっています。
DX導入を後押しする補助金を活用しよう
DXに取り組みたいと考えたとき、費用面で不安を感じる方も多いのではないでしょうか。しかし、現在は中小企業・小規模事業者向けにさまざまな補助金制度が用意されています。
たとえば「IT導入補助金」では、業務効率化や売上アップにつながるシステム導入費用の一部を支援しています。補助率は最大3/4と手厚く、クラウド型の生産管理システムや販売管理ツールなど、DXに直結するツールが対象となります。FactoryAdvanceもIT導入補助金の対象ツールになっています。
さらに、「ものづくり補助金」では、生産プロセスの改善や設備投資に活用できるため、DXと合わせて工場全体の最適化を目指すことも可能です。こうした制度を上手に活用すれば、初期投資の負担を抑えながらDXに取り組むことができます。
制度は年度ごとに内容が変わることが多いため、自治体の支援制度や専門家のサポートも活用しながら、最新の情報を確認する必要があります。
製造業のDX促進のために使える補助金については以下の記事をご参照ください。
2025年最新!製造業向けアプリ開発やDX化に使える補助金・助成金まとめ【活用ガイド】
FactoryAdvanveの導入事例紹介:小規模だからこそ導入に成功
愛知県にある金属加工業S社(従業員7名)では、毎日の進捗管理を紙とホワイトボードで行っていました。納期確認されても、工場に行って現物を見ないと回答できませんでした。FactoryAdvanceの工程表と案件のステータス管理機能を使って進捗の見える化を導入したところ、社長と営業事務担当者がリアルタイムで進捗を把握できるようになりました。その結果、納期回答のスピードが向上し、顧客満足度が大きく改善しました。
また、専門機械メーカーI社(従業員数15名)では、見積作成から原価管理までをシステム化したことで、原価割れの受注が少なくなり、利益率が向上しました。従業員からは「どの仕事が利益につながっているかが分かるので、やりがいが増した」という声が上がっています。
このように、現場に根付いた業務改善ができるのは、小規模製造業の強みです。無理なく取り組める範囲から始めることで、確実に成果を出すことができます。
まとめ:変化をチャンスに変えるために
これから先、労働人口の減少や競争環境の変化がさらに厳しくなる中で、現状維持思考はリスクとなり得ます。ちょっとがんばるくらいだと現状維持もできません。意思決定の早い小規模製造業こそがDXを積極的に活用し、変化をチャンスに変えていくべきではないでしょうか。
弊社では、小規模製造業がスムーズにFactoryAdvanceを導入できるように、導入前、導入時、導入後において手厚いサポートをさせていただきます。
投稿者プロフィール

- 株式会社イーポート代表取締役 ITコーディネーター/キャッシュフローコーチ
- FactoryAdvanceの開発販売を通して製造業の収益改善・DX推進に貢献したいと思っております。中小製造業の企業価値を高めるプラットフォーム「FACTORY SEARCH」の運営も行っています。プロフィールはこちら
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